親の介護と相続
遺産分割でよく問題となるのが、親と同居をして介護をしてきた相続人と早くに家を出て独立をした相続人とのトラブルです。
●親の介護をしてきた相続人からは、
「親の面倒も見ないで、財産の半分をきっちりよこせなんて図々しい。」
「親の介護をしたのだから、寄与分を認めて欲しい。」
「ずっとこの家で生活している。これからもここに住みたい。」
●独立した相続人からは、
「介護というほどのことをしていたはずがない。」
「親の介護費用といって、個人的に使い込んだに違いない」
「他にも隠している財産があるはずだ。」
「ずっと家にいたのだから、浮いた生活費や家賃分は特別受益として相続持分から差し引くべきだ。」
「こんな家は売却して、現金にして、半分よこせ。」
といった主張がなされます。
こうした相続・遺産分割トラブルを防ぐには、まず親
が元気なうちに財産目録を作っておくこと。そして、遺言
を作成しておくことです。介護をしてくれた子どもに対
し、多く残すよう付言することもできます。
反対に、子どもが親の資産を勝手に使い込んでいる恐れ
財産管理を任せることもできます。